2025年03月18日

予算審査特別委員会において総括質問を行いました。

こんにちは、いたばし未来会議の大野ゆかです。

先日の総括質問では、1人一台端末の活用や多様な学びの実現、ゴミ収集問題について質問しましたので、ご報告いたします。

◆ 1人一台端末(GIGAスクール構想)の活用について

板橋区では令和2年度末に小中学校に1人一台端末が導入され、令和7年度には新機種への更新が始まります。

この5年間の課題を振り返り、以下の点について質問しました。

✅ 新機種のキーボードの保管方法

①新しい機種は、画面とキーボードを外せる仕様になっているとのことなので、キーボードは学校保管ができる運用になるのか確認させてください。またその保管方法の想定案があれば教えてください。

🔵区の回答

①令和7年度の秋に導入予定をしております新しい端末は、現在使用中の端末に比べると軽くなっておりまして、重さの課題については一定程度解消されているものと考えております。また、画面とキーボードが取り外すことができるということで、画面のみでも使用できることから、運用方法によってはさらに重さへの課題に対応できると想定をしております。お尋ねの新端末の運用方法につきましては、キーボードの学校保管等を含め、今後検討していく予定でございます。

 

✅ 低学年のタブレット活用の見直し

→ 現在、小学校低学年でもタブレットを持ち帰ることが求められていますが、学習効果や負担を考慮し、紙を使った学習を重視すべきとの声が多くあることも踏まえ質問しました。

②小学校低学年において読み書きなど基礎学習におけるタブレットの活用の必要性また学習効果についての板橋区としての見解を伺います。

🔵区の回答

②児童・生徒が紙の教科書を活用して文章を読むことや、漢字等の学習において紙に書くことについては普遍的な価値があり、重要であると認識しております。また、1人1台端末を活用することで、音声教材により読みの困難さを補ったり、手書き入力対応のドリルソフトによって、自分のペースで効率よく漢字の復習をしたりすることが可能となることもございます。読み書きなど基礎的な学習において、紙か1人1台端末かという二項対立ではなく、どちらも効果的に活用した指導方法によりまして、児童・生徒の資質、能力を育成することが最も重要ではないかと認識しております。

 

✅ 学習障害(LD)の児童への配慮

③ここで質問します。以上のことからLD学習障害傾向のある児童については漢字の学習の際に個々の特性にあった最適な方法な学びを認めて頂きたいと考えます。

紙でもタブレットに入っているドリルでもなく、その児童に合った個人で用意したアプリを家庭の端末で行う宿題や別のドリルなどを認めて頂きたいと考えますが見解をお聞かせください。

🔵区の回答

③障害のある児童・生徒が学校教育を受ける上で生じる障壁をなくすために、教員の過度な負担がない範囲で必要な変更及び調整を行い、特定の場面において合理的配慮を提供することが重要であると考えております。児童・生徒に合ったアプリでの宿題の取扱いにつきましては、その児童・生徒の実態や特性に応じて対応していくべきと考えており、教育委員会においてそれを妨げる考えはございません。

 

✅ 保護者の連絡確認の方法

④classroomは現在子どものアカウントのみでしか入ることが出来ません。そのために、家庭への持ち帰りが必要になっています。ですが、classroomには保護者の招待機能があります。この機能を活用して、保護者I Dパスで連絡帳を確認できるようにして頂きたい、または更新を機に保護者の閲覧しやすいアプリに変更頂きたいですがいかがでしょうか。

出来ない場合、せめて子ども用のIDパスを全保護者に渡すように再度全学校に周知頂きたいと思いますがいかがでしょうか。

🔵区の回答

④1人1台端末はあくまで児童・生徒に貸し出しているものでございまして、そこで使用できるアカウントは、児童・生徒のアカウントとしておるところでございます。また、1人1台端末は学習活動に利用するものでございまして、学校と保護者がやりとりできる機能については、現状ではスマまちがございますけれども、今後の校務支援システムのクラウド化、こちらに併せまして、連絡ツールの導入についても現在検討しているところでございます。児童・生徒用のIDパスワードについては保護者の皆様に通知するよう、各学校に周知しているところではございますけれども、令和7年度の始まりに合わせまして、改めて再度学校に周知をしていきたいと考えております。

 

✅ ランドセルの重さとタブレットの持ち帰り負担

→ タブレットの重量が負担になっており、持ち帰りが本当に必要か見直しが必要です。

→ 実態調査の結果、低学年ではほとんど活用されていないケースもあり、学校保管・充電の許可を求めました。

⑤板橋区でもせめて低学年においてはタブレットを学校で保管が出来るようにし、宿題で活用する時や本人が希望した時のみの持ち帰りにする運用にできないでしょうか。

また充電についても学校内で出来るように改善頂きたいがいかがでしょうか。

🔵区の回答

⑤1人1台端末は、児童・生徒が文房具として、授業中はもとより、家庭での学習においても自在に使えることを目指しております。このような活動を通じ、子どもたち一人ひとりにとって最適な学びが実現していくと考えているところでございます。そのため、児童・生徒には毎日1人1台端末を持ち帰って家庭学習等で活用するとともに、充電をするなど、学習用具の整備を自分自身でするよう、各学校により指導を行っているということでございます。今後もさらに個別最適な学びの充実を図りながら、1人1台端末の活用について推進してまいりたいと考えております。

低学年で文房具としてタブレットのもつ意味はあるのか?軽くなっても560gですよ?

 

✅ 学年別の活用指標の策定

→ 現在の活用指針では学年ごとの具体的な使用方法が明示されていないため、低学年では持ち帰り不要とするなど、実態に合った指針の策定を求めました。

⑥ぜひ現在の使用・活用状況を学年ごとに丁寧な調査をして、学年別に身体に負担のかからない形での運用方法や学校現場の声を活かした活用指針を具体的な学習方法も入れて示してほしいと思いますが見解を伺います。

🔵区の回答

⑥学年別の使用と活用状況に関しまして、特段の調査は実施していないところでございますけれども、GIGAスマートスクール推進委員会を設置しておりまして、学校現場の教員から意見を積極的に取り入れて、よりよい運用方法や活用支援について、教育委員会として研究している最中でございます。また、教員専用のポータルサイトがございまして、各教科や学習内容に応じた具体的なタブレットの活用事例を提示しておりまして、今後も授業や家庭で活用しやすいものとなるように、こちらは充実を図っていきたいと考えております。

この委員会の活動は注視していきます!!

 

✅ インターネットのリスク教育

→ 低学年の児童がインターネットを適切に利用できるようにして欲しい(リテラシーなど)

⑦インターネット情報の利活用をする上での注意点などを、低学年から専門家から学ぶ機会を設ける必要があると思います。見解をお聞かせください。

🔵区の回答

⑦インターネットとの付き合い方を専門家から学ぶ機会として、警察や企業から講師を招き、情報モラルについて指導している学校もございまして、小学校では高学年の児童を対象に行われることが多うございます。小学校低学年の児童に対しましては、板橋区児童・生徒の情報活用能力の指標、またGIGAワークブックとうきょうを活用いたしまして、担任をはじめとした教員が指導を行っているところでございます。今後は、低学年児童の発達段階やインターネットの活用状況等を考慮しつつ、指導内容や方法について、教育委員会としても検討していきたいと考えております。

 

◆ 多様な学びの実現について

板橋区の重点戦略である「誰一人取り残されない教育」を推進するため、以下の点を提案しました。

✅ 不登校児童の支援ニーズ調査の実施

→ 不登校児童や保護者の声を把握するための調査を行うよう求めました。

①板橋区の教育委員会として不登校傾向にある児童が、どういった支援を望んでいるのかニーズ調査を行なっているのでしょうか。

🔵区の回答

①不登校傾向にある児童・生徒に対しまして、どういった支援を望んでいるかという直接的なニーズ調査については現状行ってはいないところでございますが、学校からの定期的な報告や不登校児童・生徒本人へのアンケート調査を通して、不登校児童・生徒の現状や感じていること等を把握しているところです。それを踏まえて、教育委員会では、不登校傾向にある児童・生徒の学校内外の居場所の充実を図っているところでございます。居場所の充実の一つとして、ご指摘の令和7年度の事業であるメタバース空間の利用を導入するところでございまして、今後も、不登校児童・生徒の現状や関心等を把握しながら、それを基に支援の充実を図ってまいりたいと考えております。

 

✅ メタバース空間の活用拡大

→ 現在、メタバース支援の対象が小4以上となっていますが、低学年にも拡大するよう提案しました。

②メタバース空間の利用を低学年にも拡げて頂きたいと思いますが、令和7年度の事業の中でどのようなことを検討していかれるのか、見解をお聞かせください。

🔵区の回答

②メタバースを活用した不登校の児童・生徒の支援につきましては、ご指摘のとおり、7年度から、次年度から初めて着手するということで、このため、実施状況を見ながら、対象範囲等についても手探りとなりますけれども、検討していきたいと考えているところでございます。先行自治体より、メタバースの運用については、児童・生徒が集まりやすい時間の設定ですとか、初めて参加する人を集めて操作方法を説明する機会を設けるとか、また、あるいはイベントを開催するとか、活用するための工夫が必要であると聞いているところでございまして、これらを実施しながら、また、対象年齢の拡大についても検討していきたいと考えております。

 

✅ 校外の居場所の拡充

→ 板橋区内に、学校以外の居場所を増やす必要があることを指摘し、他区の事例(北区の「ありおーそ」など)を参考に、低学年でも利用できる場の設置を求めました。

③板橋区において、校外の居場所の拡充という点で今後検討して頂きたいと考えますがいかがでしょうか。

🔵区の回答

③今お話をいただきました児童館の活用の内容でございますけれども、板橋区では子育て応援児童館CAP‘Sという形で運用しておりまして、メインターゲットを乳幼児親子としておりまして、子育ての相談にも対応する先進的な取組を行っている施設でありまして、そのコンセプトは継続しながら機能の充実を図っていく考えを持っております。先ほどご紹介いただいた北区のありおーそのような校外別室指導支援員を配置した不登校支援を行うには、一定の専用スペースが必要であるという状況がありまして、既存の児童館の面積や構造で乳幼児親子の居場所との両立が可能であるかも含め、教育委員会とも連携しまして各施設の居場所の役割を整理するなど、さらなる検討が必要であると捉えております。

 

✅ フリースクール助成金の増額

→ 北区や荒川区などでは、東京都の助成金(月2万円)に加えて区独自の助成を行っています。

→ 板橋区でも独自の助成を検討するよう求めました。

④板橋区においても東京都助成金に加える形で、助成を検討頂きたいと思いますが、見解をお聞かせください。

🔵区の回答

④フリースクールに通学している児童・生徒の保護者の負担軽減については、大変重要であると捉えているところでございます。現在、区独自の助成金の導入という予定はございませんけれども、都が実施している東京都フリースクール等利用者支援事業について、今後も財政機構を通じて周知を図っていく考えでございます。フリースクールに通学している児童・生徒の保護者の負担軽減につきましても、様々な不登校対策に関する施策全体を視野に入れながら、多面的に研究する必要があると考えているところでございます。

 

◆ まとめ

今回の質問では、特に子どもたちの学びと負担軽減、不登校支援について重点的に取り上げました。

今後も、当事者の実態を踏まえた政策提案を続けてまいります。

引き続き、皆さまのご意見をお聞かせください!