10月11日には、第3回区議会定例会での議案・陳情審査が行われました。
今回のトピックスは、板橋区内の公共施設の利用料の値上げの議案と値上げを中止することを求める陳情9件が出されたことです。
本会議最終日には、賛否について討論が実施されることがあります。
今回は、この陳情について賛成する立場の討論を3名の議員が行いました。
同会派の井上温子議員も行いました。
板橋区では税の公平化・受益者負担の適正化の観点から公共施設の利用料の見直しを4年ごとに実施しています。
4年前は新型コロナの影響を鑑み、値上げを実施しませんでした、実質8年ぶりの実施になります。今回の値上げで1億3千万円の増収になる計画です。
今回の問題点は大きく3つです。
・原価の計算方法が不明瞭
・板橋区としてのコスト削減案が示されていない
・増収によるメリットサービス向上の具体案が示されていない
例えば、原価については、今回からフルコストとう考え方が取り入れられました。
人件費や備品費、委託費、建物の原価償却費、建物に付随する造作物の費用まで入れることになりました。近隣の北区・練馬区・豊島区は原価償却費を含めずに原価計算をしています。
原価に対する、利用料の算出にあたっては、施設の利用可能日ではなく、利用実績をもとに計算されたため、利用率が低い施設で利用料が高くなるという結果になりました。
総合して、多くの施設の原価が平成28年よりも上がることになりました。
このような問題点があっても、残念ながら議案は可決となりました。
令和7年4月から各公共施設の利用料が値上がりになります。
例えば仲町地域センター第一ホールの午後現行使用料は3,200円、改定額は4,500円となります。
原価は14,285円です。
同じく、区営駐輪場の定期料金についても1.1倍になり、長期割引もなしになります。
まだまだ納得できない部分もあるので区に確認しながら、値上げになってしまったからには、コスト管理・サービス向上がしっかり行われているか注視していきます。
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