不登校支援の“今”と、保護者のリアルな声をつなぐために。
こんにちは、板橋区議会議員の大野ゆかです。
先日、「いたばし不登校ホームエデュケーション保護者会(通称:いたホム)」の世話人・かもさんと一緒に、板橋フレンドセンターへ視察に伺いました。

私自身は以前にも訪問していますが、今回はいたホムに寄せられた保護者の方々の声を直接お伝えする機会として、再訪しました。
🔵フレンドセンターとは?
板橋フレンドセンターは、さまざまな理由で学校に通っていない児童・生徒を対象に、体験活動や交流を通じて社会的自立を支援するための教育支援センターです。
「勉強だけをする場所ではなく、居場所としても機能している」ことが大きな特徴で、学習へのモチベーションが今は持てないお子さんでも利用が可能です。実際に、フレンドセンターを「学校や家庭以外の“サードプレイス”」として活用している子どもも多くいるとのことでした。
🔵利用をためらう保護者と子どもの声
一方で、いたホムの会員の中には「登録はしたが通っていない」「そもそも登録する予定がない」というご家庭も多く存在します。その理由として寄せられた声は以下の通りです:
こうした声は、施設の存在そのものが知られていないこと以上に、「知ってはいるが利用をためらう」背景があることを示していると感じました。
私自身もこれまで「低学年への利用拡大」を議会で提案してきましたが、当時の答弁では「自立的な学習ができない低学年には難しい」との回答がありました。
しかし、居場所としての機能がある以上、「自立的な学習ができるかどうか」だけではなく、安心して過ごせる場所としてのニーズを柔軟に捉えてほしいと、改めて強く思いました。
🔵子どもたちの多様な過ごし方
視察当日は、実際の活動の様子や利用の工夫について詳しく伺うことができました。
また、令和6年度から導入されたメタバース型の支援には9名の登録者がいて、直接来所は難しい子どもたちの選択肢となっているそうです。対応にはフレンド心理支援員の方があたっており、心理的な安心も大切にされています。
🔵学生ボランティアによる支援の広がり
今年度からは、学習院大学の教育実習生が6月~11月の期間、1週間単位で連続参加しているほか、東京家政大学の心理学科の学生もボランティア登録をしているとのこと。若い世代が関わることで、子どもにとっても“近い大人”がいる安心感につながっている様子が印象的でした。
🔵見学・相談も可能です
フレンドセンターは、保護者だけの見学も可能です。利用を迷われている方がいれば、まずは雰囲気を知るためにも、ぜひ一度足を運んでみてください。
こうした「情報と選択肢」を知っているだけでも、親子の気持ちは少し楽になるのではないかと思います。
最後に:制度の“スキマ”を埋めていくために
不登校支援においては、「制度がある」だけでは不十分で、
“その制度が使えるか” “心から安心できるか” まで含めて初めて“支援”になると感じます。
引き続き、いたホムの皆さんの声を区に届けながら、より柔軟で子どもに寄り添った支援が広がるよう取り組んでまいります。
ご対応いただいた職員の皆様、丁寧なご説明ありがとうございました。
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