学びの多様化地方議員連盟の視察で、
雲南市の教育支援センター「おんせんキャンパス」を訪問しました。

板橋区でいうと「フレンドセンター」にあたる施設です。
https://www.city.itabashi.tokyo.jp/kyoikuiinkai/1055109/1012235.html
■10年前から気になっていた場所へ
実はこの場所、約10年前のスタートアップ当初からずっと気になっていました。
当時から、NPOカタリバが運営していることを知っており、
学生時代にスタッフとして関わっていた自分にとって、今回の視察は念願が叶った機会でもありました。
また今回は、学生時代からの知り合いである
森山裕介県議にアテンドいただきました。
森山県議は、おんせんキャンパスの立ち上げメンバーでもあり、当時の経緯も含めてお話を伺うことができました。


■子ども一人ひとりに合わせた支援
おんせんキャンパスの特徴は、
「マニュアルがないこと」です。
その代わりに、子ども一人ひとりの状況や思いに合わせて支援を組み立てています。
・学習内容や方法は自分で決める
・体験活動やグループワークで自己理解を深める
・お花見弁当づくりなど心身の回復につながる活動
すべてが「その子にとって今必要なこと」を軸に設計されています。

■アウトリーチ型の支援という考え方
特に印象的だったのが、
「待つ支援ではない」という点です。
・学校への付き添い登校
・自宅への訪問
・校内別室への移行支援
支援する側から子どもに近づいていくことで、
「つながれていない子をつくらない」仕組みが徹底されています。
■学校・家庭・行政による“チーム支援”
基本理念は、
「子どもを中心に支援者がチームとして関わること」
・2ヶ月に1回の学校との対面連携
・日々の電話連絡や週1回の記録共有
・福祉部局や相談機関との連携
教育と福祉が一体となって支える体制が構築されています。
■保護者支援の重要性
支援は子どもだけにとどまりません。
・月1回の面談
・LINEでの相談
・保護者同士のつながり
・OB保護者によるメンター支援
「自分だけではない」と感じられることが、保護者にとって大きな支えになっています。
■多様な人材による支援
スタッフは教員だけでなく、
・理学療法士
・児童文学作家 など
多様な専門性を持つ人材が関わっています。
これにより、子どもを多角的に理解することが可能になっています。
■地域とつながる学び
・高齢者の買い物支援ボランティア(月1回)
・地域交流
「第二の故郷」となるような居場所づくりも行われています。
■数字から見える特徴
・小中学生 約2,500人規模の自治体
・不登校 約150人
・センター登録 58名
・スタッフ 5〜6名
この規模の中で、
市内の約45%の子どもとつながっているという点が非常に印象的でした。
■見えてきた課題:高校で途切れる支援
今回の視察で共有された重要な課題が、
高校段階での支援の途切れです。
中学校で不登校となり、通信制高校に進学した後、
スクーリングに行けなくなるケースが増えているとのことでした。
そのため、
・小中学校のうちに関係性を築いておくこと
・困ったときに相談できる場所として認知されていること
この2点が極めて重要であると再認識しました。

おんせんキャンパスでは、ユース(高校生年代)への支援として、
週2回の居場所や学習・相談支援も行われています。
■板橋区との比較から見えること
板橋区では、不登校の子どものうち
フレンドセンターにつながっているのは1割未満です。
一方、雲南市では約45%。
この差は、
・アウトリーチの有無
・関係性づくり
・認知のされ方
の違いによるものだと感じました。
■今後に向けて
今回の視察を通して感じたのは、
制度だけではなく、
「関係性をどうつくるか」が支援の本質であるということです。
板橋区は雲南市の約8倍の規模があり、
同じ取り組みをそのまま導入することは簡単ではありません。
しかし、
・アウトリーチの考え方
・チーム支援の仕組み
・保護者支援の充実
など、活かせる要素は多くあります。
今後の不登校支援や居場所づくりにしっかりと活かしていきたいと思います。
■まとめ
おんせんキャンパスは、
単なる「居場所」ではなく、
“つながり続ける仕組み”そのものでした。
この視点を、板橋区の政策にも取り入れていきます。
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